JIS G0591:2000

01-01-2023 comment

JIS G 0591:2000 ステンレス鋼の硫酸腐食試験方法
1. 適用範囲 この規格は,ステンレス鋼の沸騰硫酸中の腐食減量を測定して,全面腐食の程度を試験する方法について規定する。
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS K 8541 硝酸(試薬)
JIS K 8951 硫酸(試薬)
JIS R 6251 研磨布
JIS R 6252 研磨紙
JIS R 6253 耐水研磨紙
JIS Z 8401 数値の丸め方
JIS Z 8804 液体比重測定方法
3. 試験装置 試験装置は,次による。
a) 試験容器は,十分な冷却面積をもつガラス製の立形逆流コンデンサをテーパすり合わせで結合したガ ラス製のフラスコ(容量約1 000ml)を使用する。
b) ガラス製ホルダは,試験片を試験溶液の中位に保持できる,適切な形状のものを使用する。
c) 加熱装置は,試験中の試験溶液を静かな沸騰状態に保持できるものを使用する。
4. 試験溶液 試験溶液は,JIS K 8951に規定する硫酸(密度約1.84)と蒸留水又は脱イオン水によって調製する。試験溶液の濃度は,5.050(質量%)とし,その検定は,JIS Z 8804に規定する比重測定によるか,又はJIS K 8951に規定する中和滴定による。
5. 試験片 試験片は,次による。
a) 試験片は,全表面積が1030cm2で,圧延又は鍛造方向に直角の断面積が,全体面積の1/2以下になるように,供試材から採取する。鋳鋼品,溶着金属などの試験片採取方法は,それぞれの規格の規定 による。
b) 試験片を切断後,切断面を切削又は研削で再仕上げして,切断の影響部分を除く。
c) 試験片の表面は,JIS R 6251,JIS R 6252又はJIS R 6253に規定する研磨紙で,試験片の昇温を避け ながら順次240番まで研磨し,その後600番まで湿式研磨を行う。
d) 表面仕上げした試験片は,適切な溶剤又は洗剤(非塩化物)で脱脂後乾燥する。
6. 試験方法 試験方法は,次による。
a) 沸騰試験前後において,試験片質量を,少なくとも1mgのけたまではかる。
b) 試験溶液の量は,試験片の表面積1cm2当たり2530mlとする。
c) 試験片をガラス製のホルダを用いて,試験溶液の中位に保持するようにして入れ,連続6時間沸騰試 験を行う。一つの試験溶液の中では,同一鋼種,同一熱処理材だけを試験する。ただし,試験時間に ついては,受渡当事者間で変更することができる。
d) 沸騰試験後,試験溶液から試験片を取り出し,付着している腐食生成物を,JIS K 8541を用いて調製 した30%硝酸(室温)で,洗浄・水洗して除去するか,又は流水のもとで柔らかいブラシなどを用い て除去し,乾燥後質量をはかり減量を求める。
e) 試験溶液は,試験ごとに新しい溶液を使用し,一度試験した溶液を繰り返し使用してはならない。
7. 評価 腐食度は,沸騰試験後の質量減[単位面積,単位時間当たりの値(単位 : g/m2・h)]を,JIS Z 8401によって,小数点以下2けたに丸める。
JIS原案作成委員会 構成表
氏名 所属
(委員長) 柴 田 俊 夫 大阪大学大学院工学研究所
(幹事) 金 子 道 郎 新日本製鐵株式会社鉄鋼研究所鋼材第一研究部
釜 土 祐 一 工業技術院標準部
佐々木 英 次 物質工学工業技術研究所化学システム部
田 原 晃 金属材料技術研究所環境性能研究部
橋 本 進 財団法人日本規格協会
宇 城 工 川崎製鉄株式会社技術研究所ステンレス鋼研究部
足 立 俊 郎 日新製鋼株式会社ステンレス事業本部ステンレス高合金研究部
佐 藤 義 和 日本金属工業株式会社技術開発部
樽 谷 芳 男 住友金属工業株式会社総合技術研究所ステンレス・チタン研究部
谷 内 俊 彦 日本冶金工業株式会社技術研究所
横 田 博 史 愛知製鋼株式会社部品開発部
正 村 克 身 NKK京浜材料研究センター
鈴 木 紹 夫 味の素株式会社生産技術開発センター
福 田 敬 則 石川島播磨重工業株式会社技術研究所構造材料部
都 島 良 治 千代田化工建設株式会社プラント設計部
笹 野 林 日揮株式会社技術開発本部材料技術部
鶴 田 孝 雄 三菱重工業株式会社高砂研究所
三 浦 健 蔵 三井造船株式会社技術本部玉野研究所
(事務局) 池 原 康 允 ステンレス協会

                                           Related Information                                             Download
PS:Thank you for your support!
AGMA 2000FTM10-2000 pdf download JIS Standards

AGMA 2000FTM10-2000 pdf download

Carburized spur gears were tested to determine bending fatigue life under variable loads. Fatigue life in random tests is shorter than in block programmed tests. However, chronological order of loads in block programmed tests has insignificant influence....
Read More
AGMA 2000FTM2-2000 pdf download JIS Standards

AGMA 2000FTM2-2000 pdf download

The International Gearing Standard IS0 6336, in part 5, addresses the metallurgical requirements to achieve the rated service performance. For high quality carburise case hardened gears the heat treater is required to achieve, in conjunction with other...
Read More
JIS Z8739:2001 JIS Standards

JIS Z8739:2001

JIS Z8739:2001 音響−音響パワーレベル算出に 使用される基準音源の性能及び 校正に対する要求事項 Acoustics−Requirements for the performance and calibration of reference sound sources used for the determination of sound power levels 1. 適用範囲 この規格は,基準音源についての次の音響性能の要求事項を規定する。 − 音響パワー出力の時間定常性及び繰返し性 − スペクトル特性 − 指向性指数 音響パワー出力の安定性及び指向性が必要とされる音源の指向性指数は,通常は基準音源の適合性試験に付随して算出される。指向性測定のために(例外については5.5参照),適合性試験は半無響環境に限って実行できる。定期的検証測定の場合に,通常,周波数バンドの音響パワーレベルだけを測定する。この場合に測定は半無響又は残響条件で実施してよい。また,この規格は,オクターブバンド及び1/3オクターブバンドでかつ周波数重み付けAで,空気の特性インピーダンス(爀  一一洀㌰死地慎における音響パワーレベルで表すための基準音源として使用するための音源の校正手順を規定する。適合性試験及び検証のために様々な手順を規定する。 備考 基準音源は,例えばISO 9295のように,1/2オクターブバンドでの測定のために使っても差し支えない。 しかし,そのような状況ではこの規格で規定される安定性と再現性の限界は適用されない。...
Read More

LEAVE A REPLY

Anonymous netizen Fill in information